事前にしておきたいこと【初心者向け】~商標調査~
せっかく考えたお気に入りの名前やロゴ。でも、もしそれがすでに他の会社で登録されていたら――残念ながら、そのままでは使えません。商標を登録するどころか、使うことすらできなくなる場合もあります。
そんなトラブルを防ぐために大切なのが、「事前調査」です。出願前にしっかり確認しておくことで、安心してブランドを育てていくことができます。
目次
1.商標調査の具体的な流れ
(1)出願する商標を決める
まず、どの形で商標を使うかを明確にします。
文字のみか、ロゴ・デザインを含めるか等を整理します。
「文字のみのロゴ」と「マーク付きロゴ」など複数パターンがある場合は、すべて出願するか、主要なものに絞るかを慎重に検討します。
(2)商標を使いたい商品・サービスを決める
商標権は使用する商品・サービスで効力範囲が決まります。
現時点の予定に加え、将来使う可能性のある商品・サービスも見据えて検討します。
(3)指定区分と指定商品・役務を特定する
商標登録では、どのカテゴリー(区分)かを決めます。
- 区分(類):商品は第1類~第34類、サービス(役務)は第35類~第45類。
- 類似群コード:区分をさらに細分化するコード。同一コードは類似とみなされます。
例:第14類「貴金属(06A02)」/「時計(23A01)」
(4)調査を実施する
主に次の2点を確認します。
A.商標が目印として機能するか
例:チョコレートに「チョコ」、ラーメン店に「ラーメン」は識別力がなく登録不可。
B.先行商標の有無
特許庁データベース(J-PlatPat)で検索します。
※更新タイミングにより直前出願が反映されていない場合があります。調査精度が可否を左右するため、専門家による確認を推奨します。
2.出願しない場合でも調査は必要
「短期キャンペーンだから出願は不要」と考える場合も注意が必要です。
登録しなくても、他人の登録商標を使用すると商標権侵害のおそれがあります。短期販売でも事前確認は必須です。
3.商標調査はブランド戦略にも直結
特許庁ツールで一定の調査は可能ですが、実際の判断には経験・知識が不可欠です。
どの商標を出願し、どこまで権利化するかはブランド戦略に直結します。
初期段階から弁理士等の専門家に相談し、安心できる出願戦略を立てましょう。
当事務所では全国対応で商標登録のご相談を承っています。
- 新しいブランド名を守りたい
- 既存の商品名を登録したい
- 手続きが不安
お気軽にご相談ください。初回相談では、登録可能性や最適な出願戦略をアドバイスいたします。