意匠調査とは?【初心者向け】 無料の調査方法も簡単に説明
意匠調査とは、自社のデザイン(意匠)について意匠登録の可能性や侵害リスクがないかを特許庁のデータベース等で調査することです。これにより、開発したデザインの意匠登録の可能性を判断したり、意匠権の侵害によるトラブルを未然に防いだりすることが期待できます。このような意匠調査について、無料データベースのご紹介とともに、簡単に説明します。
1.意匠調査の準備
調査を始める前に、まずは準備をしましょう。
- デザインの確認:調査するデザインの特徴を明確化します。形状・模様・色彩など、具体的に何を調べたいのかを決めておくとスムーズです。
- キーワードの整理:関連する物品名や特徴を表す用語(同義語・関連語)を整理します。後の検索に役立ちます。
- 先行商品の製造・販売会社の把握:想定される競合企業名も事前に調べておくと有用です。
2.特許庁のデータベースを使う
特許庁の検索システム J-PlatPat は無料で最新情報を検索できて便利です。以下のステップで調査します。
- 特許庁の公式サイトからJ-PlatPat にアクセス。
- 対象デザインに関連する物品名等のキーワードで検索。
- 表示結果から、自分のデザインに類似するものがないかを確認。
- 経過情報も確認:権利消滅したものもヒットします。近いデザインが見つかった場合は、その権利存続状況を必ず確認しましょう。
3.意匠分類をチェック
意匠には特許庁が定めた意匠分類があります。分類を押さえると検索精度が向上します。
- 意匠分類:対象意匠がどのカテゴリーに属するかを確認。自分のデザインの該当分類を把握して検索しましょう。
- Dターム:意匠分類をさらに詳細化した指標です。慣れてきたら活用を検討します。
4.海外のデータベースもチェック
国際展開を予定している場合は、海外データベースの確認も有効です。
- WIPO Global Design Database :世界各国の意匠登録情報を横断検索可能。
- 各国特許庁サイト:各国の公式サイトでも意匠検索が可能です。
5.意匠調査でお困りならご相談ください
意匠調査は重要である一方、方法が分かりにくく、調査漏れにも注意が必要です。
柳野国際特許事務所では、ご予算に合わせた意匠調査や調査セミナーも行っております。お気軽にご相談ください。